昨年の11月に新潮社から出版した『菊之助の礼儀』が、電子書籍として、5月8日からダウンロードできるようになりました。
私の本が電子書籍となるのは、実ははじめてで、正直言って実感がありません。
先週大学のゼミで、「どうなるんだろうか」と学生にもらしたら、
「こうですよ」と学部3年の藤本さんが、スクロールする仕草をして見せてくれたのです。
「ああ」と急に実感が湧いてきたのですが、
「30人くらいはそうやって読むんだろうか」とぼやくと、
ドクター三年の知念さんは、「もう少し多いでしょ」と笑いました。
今年になってからですが、自分の本が紙の形にならずに、
いきなり電子書籍となる可能性について考えたりもします。
私は20代からApple2を触っていましたし、今の職場も「先端芸術表現科」ですから、
コンピュータに抵抗はまったくありません。
ですが、電子書籍で岡本綺堂や林芙美子を読むのは、別に日常的なのですが、
どんな感触が湧き上がってくるのだろうと、一冊購入してみることにしました。
念のためお知らせしますと、紙の本は著者の分として10冊もらえるのが普通ですが、
電子版では特に著者はダウンロードできますという連絡はありませんでした。
「あのう」と言い出すのもなんだか恥ずかしいので、
Kindole版を予約してみたのです。
どんな感触だったかは、またお話できると思います。
http://www.shincho-live.jp/ebook/result_detail.php?code=E021411