【閑話休題22】重版出来。
昨日、岩波書店のNさんからメールがあり、六月に文庫化した『坂東三津五郎 歌舞伎の愉しみ』が重版になったと聞いた。
単行本のときに三刷りまでいっているので、かなりの数の読者に迎えられたことになる。
なかなか紙の本が売りにくい時代にこうして迎えられたのは、やはり時間をかけて、丁寧に本を作ったからだと思う。
また、今年の2月に、三津五郎さんはこの世を去ってしまったが、ひどく忙しない時代にあっても、
三津五郎さんの舞台の記憶が、今もなお観客に刻まれているのがわかった。
今もまた、三津五郎さん、勘三郎さんの仕事を一冊にまとめている。
時間をかけて、ていねいにを、今度も心がけるつもりだ。
来年、二月、三津五郎さんの命日には、この新しい本を仏前に届けたいと思う。