状態がよくないとは聞いていたが、こんなに早くそんな知らせが来るとは思わなかった。
演出家蜷川幸雄と同じ時代を生き、たくさんの舞台を観てきた。
それだけではなく、聞書きを残す光栄を得た。劇評もたくさん書いた。
弱者に優しく、困ったときは助けて下さったのを感謝している。
偶然ではあるけれども、芸大の私の研究室から蜷川さんの演出助手となり、
十年修業して、現在はミュージカルの演出をしている藤田俊太郎さんと昨日会った。
大学院の修士1年に向けた講義で、東京をテーマに話した。
藤田さんの演出作品を三本紹介したあとで、
2000年に上演された「グリークス」の冒頭の話になった。
それが昨日のことで、呆然としている。
依頼があった追悼文を書き終え、今日できる果たすべき役割を終えた。
弔問に伺おうかと思ったが、近しい関係者から連絡あり、
ご家族がお疲れなのでと、丁寧な挨拶をいただいた。
また、このブログでも思い出を書く機会があるかと思うが、
今は、追悼文の筆を置いたので、これまでとしたい。