長谷部浩ホームページ

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2016年2月22日月曜日

【報告】三津五郎さんの墓参り

2月21日は、十代目坂東三津五郎さんの祥月命日。
行きたいな、行かなければなと思っているうちに、
関係の方々への連絡もできなかった。

当日になって、いよいよとなると、たまたま日曜日だったために、
事務所や、おそらくは巳之助さんが大阪に行ってる番頭さんを煩わせるのもどうかと思い、
ネットで調べて、お墓参りに伺うことにした。

白金台駅から歩いて六分ほどの月窓院は、すぐに見つかった。
手を合わせて、しばらくお話をした。
携帯やメールの通じないところにいるのだな。
そのうちあちらにいくので、また、あの世の銀座で飲みましょうねといった。

本を書き上げて、上梓もすんだので、友人がAmazonのコメントに書いてくれたように、
これで長い長い弔辞を書き終えて、深い池から出なければいけないのだろうと思った。

私の近しい同僚が亡くなったときに、明治座に出演中の三津五郎さんを取材で訪ねた。
忘れなければ、生きていけないと、ご両親を例にとって話して下さったことは、
このサイトにもすでに書いた。

どうしても忘れられないけれども、その急逝を引き受けなければいけない時がくる。

私にとっては2月21日がそんな日にあたるのだろう。

昼間はとても暖かかった。冬の日は気まぐれで、急に風が強くなり、コートの衿から冷たい空気が忍び込んできた。